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「桜」と「紅葉」の窓ができました
こんにちは。すっかり春らしくなってきたと思っていたら、昨日はまたうっすらと雪が。原村は春と冬がいったりきたりの季節です。
一昨日、また新しい窓を納品しました。名古屋のOさまからご依頼いただいた「桜」と「紅葉」のステンドグラス窓です。Oさまから「こういうデザインで」と原画をいただき、その原画のイメージをステンドグラスで再現しました。
下の絵がOさまからいただいた原画です。2枚で1組、それぞれ春の山に咲く桜と水面に揺れる紅葉が描かれています。季節感のある優雅なデザインですね。洗面所など室内の間仕切りドアに入れる窓のため、透けない乳白色系のガラスでつくることになりました。
Oさまにいただいた原画を、ステンドグラス用のデザインに調整したのが下の絵です。ガラスの切り方やつなぎ方を考え、強度が出るようにするとこうなります。いただいた原画より線が増えますが、黒い線のつながり方が特徴的で、よりステンドグラスらしい感じになります。
色を塗って、ご提案用の原画が完成です! Oさまに見ていただき、ガラスの色のご希望を伺って本製作に入りました。
春の桜は数種類のピンクのガラスを使い分けて、立体感や薄墨がかった部分を表現してみました。ちなみにステンドグラス用のガラスで一番高価なのがピンクのガラス。透明なピンクガラスは「ゴールドピンク」といわれ、金で発色されるのです。紅葉の方は、若干透け感のあるガラスもとりまぜ、水流や波紋の青のグラデーションと紅葉の赤が鮮やかに引き立てあう色使いにしてみました。葉色の変化が美しい紅葉の葉は、赤をメインに、緑、オレンジ、黄なども使い、自然な感じに。
4枚とも縦横20センチほどの小さな窓ですが、ひとつの窓につき50〜80ほどのガラスピースを使います。桜の花びらに細かな切れ込みを入れたり、1センチにも満たない小さなピースを使ったりと、小さいながらとても手のこんだ繊細なつくりの作品となりました。
そして完成!
間仕切りのドアに入れる窓なので、日常のドアの開閉動作でガラスが割れないよう、ステンドグラスを囲む鉛線のまわりにさらに真鍮の枠を付け、しっかり補強してあります。優しい色合いの春の桜と鮮やかな秋の紅葉。美しいです。完成した窓を見て、Oさまご夫妻がとても喜んでくださいました。「頼んでよかった」と言っていただけたこと、本当に嬉しく思います。