ご挨拶

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はじめまして。時屋ステンドグラスの榎本茂昭です。

時屋ステンドグラスは、国内では数少ない絵付けのステンドグラスを得意とする工房です。

2006年に東京・雑司が谷で開業し、2015年に目白に移転、2020年に長野県原村に本拠地を制作活動をしています。

 

ステンドグラスとの出会いは10代の頃ひとりで巡ったヨーロッパ旅行です。

高校卒業後にヨーロッパ各地を旅し、各地の聖堂で美しいステンドグラスに出会い、強い印象を受けました。

帰国後バイクで旅した北海道で、たまたまステンドグラス工房を見つけ、

キャンプ場のテントから教室に通ったのが始まりです。

帰京後、さらに技術を磨くため、当時渋谷にあったステンドグラスプロ養成所に入学。

卒業後はカルチャースクールのステンドグラス講師などをしながらステンドグラスをつくり続け、

29歳で「時屋ステンドグラス」を開業しました。

 

ステンドグラスを仕事にするなかで、私が特別に好きなのは、古いステンドグラスの修復です。

当工房では100〜200年前のステンドグラスも扱っていますが、割れたガラスピースの修理や、

窓やパネルのサイズ直しのために古いステンドグラスを一部解体すると、

つくられた当時の職人の技術や、その思考をたどることができるのです。

1000年の歴史をもつステンドグラスの技術は、職人から職人へと受け継がれ、

現在まで、その制作工程はほとんど変わっていません。

ワインビネガーで釉薬を溶いたり、松ヤニを触媒にハンダ付けしたり、松の墨で鉛を染めたり・・・

自然物の特性を生かした魔術のような技術を受け継いでいることに喜びを感じます。

 

ステンドグラスの光は本当に美しいです。

ステンドグラスというと多彩で華麗な印象がありますが、無色透明のガラスだけでつくられたものなどもあり、

私が個人でつくるものは、むしろそうしたシンプルなものが多いです。

 

お客さまとの出会いで様々な作品をつくることができ、古いアンティークのステンドグラスを今に活かすことができる。

そして、それをお客様に喜んでいただける。

本当にありがたいことだと思っています。

 

ステンドグラスにご興味のある方、ぜひ一度、工房にお立ち寄りください。